高校生の理想的な睡眠時間とは?睡眠不足になる原因と対策を紹介
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勉強したり、ゲームしたりで、睡眠時間が短くなってしまう高校生も多いでしょう。
しかし、高校生の時期に合った適切な睡眠時間を確保しなければ、さまざまなところに支障がでてしまいます。
この記事では、高校生の理想的な睡眠時間、睡眠不足になる原因を紹介します!質の良い睡眠をとるための対策も紹介するので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
高校生の平均的な睡眠時間は「7時間」
内閣府が平成23年に行った調査によると、15〜19歳の平均起床時間は6時54分、平均就寝時間は23時48分でした。つまり、高校生の平均的な睡眠時間は「7時間」ほどといえます。
平日の朝は学校があるため、7時までに起きる高校生が多いですが、夜寝る時間は0時を回って日付が変わってからということも。ついつい夜更かししてしまう理由としては、テストや受験勉強のほかに、ゲームや友達とのLINEなどが挙げられます。
ゲームや友達とのおしゃべりに熱中するあまり、睡眠時間が3時間や4時間と少ない人もいます。
休日になると部活動が朝からある人以外は翌日が休みだからとだらだら起きてしまい、寝る時間は1時や2時と遅くなりがち。結果、朝起きる時間も8時や9時と遅くなるようです。
参考:平成27年版 子供・若者白書(全体版)|内閣府
高校生にとって理想の睡眠時間は「8〜10時間」
では、理想的な高校生の睡眠時間は何時間なのでしょうか?
高校生の理想的な睡眠時間は「8〜10時間」ほどといわれています。
この時間は、アメリカにある国立睡眠財団が推奨する14〜17歳の子どもにとって理想的な睡眠時間です。
ただし、理想の睡眠時間は人によって異なり、短時間の睡眠で覚醒するショートスリーパーや、長めの睡眠が必要なロングスリーパーもいます。
睡眠時間が足りないと、集中力が低下したり、身長があまり伸びなかったり、気持ちが落ち着かなかったりと、さまざまな悪影響が出るため、自分に合う睡眠時間を見つけましょう!
十分な睡眠時間を確保できないとどうなる?
普段から寝不足で「もっと寝たい」「寝足りない」と思っている高校生は、8割ほどいるといわれています。
高校生が適切な睡眠時間が確保できなければ、学校生活のなかでも支障が出てきます。
授業中に眠くなる
高校生が睡眠不足になると、授業中も眠くなってしまい、集中力が低下して授業内容が頭に入ってこなかったり、ついついうたた寝をしてしまったりすることも。
特に体育のあとにある授業や苦手な科目の授業は眠くなりやすいようです。
授業中以外にもお昼ご飯を食べたあとは眠気を感じやすいですが、これは糖質をたくさん摂取して血糖値の変動が起きていることが原因かもしれません。
授業中に眠くならないように、よく噛んでゆっくり食事をしたり、食べすぎないようにしたり、糖質をとりすぎないようにしたりと、食事内容に気をつけましょう。
参考:【アンケート調査】高校生の睡眠時間は?何時に寝てる?ぐっすり眠る工夫も教えて|高校生新聞
成績にも影響あり?
睡眠不足だと、いくら勉強をしても集中力が低下してしまい、効率良く頭に入ってきません。うっかりミスが増えてしまい、成績が下がる場合もあるでしょう。
人間は眠っている間、ノンレム睡眠とレム睡眠を交互に繰り返します。
そして、実はレム睡眠は記憶に深く関係しています。レム睡眠が少ないと、せっかく勉強して覚えた内容を忘れてしまうことも。
基本的にノンレム睡眠からレム睡眠に移行する時間は1時間ほど。
もし、1日3〜4時間しか睡眠時間を確保できていない場合は、2〜3回ほどしかレム睡眠の時間がないんです。
授業に集中するためだけではなく、覚えた内容を忘れないためにも、きちんと睡眠をとるようにしましょう。
高校生が睡眠不足になる原因は?
高校生は睡眠時間が足らないと、成績にも影響が出てしまう可能性があると分かりました。
ここからは、高校生が睡眠不足になる原因について紹介します。
悩み事があって寝つけない
人間関係の悩みや勉強の悩み、進路の悩み、部活の悩み、バイトの悩みなどさまざまな悩みを抱える高校生も少なくありません。
一つひとつの悩みに向き合っていくうちに、なかなか寝つけなくなるといったケースもがあるのです。
また、悩みを相談できる相手がいないなども寝つけない理由のひとつでしょう。
ベッドや布団に入っているのに睡眠時間が足りていない高校生は、悩みを抱えているのかもしれません。
宿題や勉強で夜遅くなってしまう
宿題や勉強をしていると、どうしても夜遅くなってしまうという高校生もいます。
人によっては学校からの宿題だけでなく、塾や予備校などの宿題・予習・復習の時間もとらなくてはいけないこともあり、睡眠時間がなかなか確保できないのでしょう。
また、試験前には必ず夜更かしして、詰め込むように勉強するという人も少なくありません。
なんとなく夜更かしする
意外にも多いのはなんとなく夜更かししてしまうという理由です。
これといった理由はないのだけど、なぜかいつも夜更かしするというもの。
授業中に眠いことが続いたりするようなら、就寝時間を決めてその時間に寝るようにしてみましょう。
電話やLINEをしていて夜更かしする
友達や恋人と電話やラインをしていて夜更かしする、という高校生もいます。
気の置けない友達や好きな相手とやりとりをしていると、つい時間を忘れてしまうものですよね。
電話でもメールでも相手と盛り上がっていると「じゃあそろそろ…」とは言いたくなくなるもの。
気がついたら深夜だったなんてことを経験した人も少なくないのではないでしょうか。
睡眠時間を確保したい!高校生におすすめの睡眠対策
いざ、眠ろうとしてもなかなか寝つけずに、気がつけば1〜2時間も布団のなかでゴロゴロしていることもありますよね。
眠りたいけど眠れないという人は、次に紹介する睡眠の質を高める方法を試してみてください。
ゆっくり眠りにつけるかもしれませんよ。
起きる時間を変えない
毎日の寝る時間を決めて、1〜2時間前になったら寝る準備を始めましょう。
睡眠時間を決めることは生活リズムを整えるのに最適です。
もし、寝る時間が遅くなっても、その分、朝起きる時間をずらして睡眠時間を確保しようとするのは良くありません。
起床時間が変わると、日中の起きている時間に影響します。
実は眠気は、起きて朝の光を浴びた時間から大人は約16時間後、子どもは約14時間後にやってくるといわれているのです。
つまり、いつも22時に寝て、6時に起床している人が「今日は休日だからもうちょっと寝ていよう」と11時まで寝ていたら、27時(午前3時)に眠気がやってくることに。
毎日同じ時間に起きることは、毎日同じ時間に眠りやすくすることにつながります。
もし寝るのが遅くなっても、起きる時間はずらさないようにし、翌日からまたしっかりと睡眠時間をとるようにしましょう。
ブルーライトを浴びない
ブルーライトを浴びると、寝つきが悪くなるといわれています。
ブルーライトはエネルギーの強い光で、メラトニンというホルモンの分泌を抑制します。
メラトニンの分泌が抑えられることで日中は活動的になるのですが、夜はその作用が悪い方向に働くのです。
夜にブルーライトを浴びると脳や体が活性化され、なかなか眠りが訪れない状態に。
ぐっすりと眠るためには、寝る時間の1〜2時間前からスマホやパソコン、テレビは見ないようにしましょう。
体を温める
眠る前、体は熱を外に放出して体温を下げることで、眠る体制に入っていきます。
もし、体が冷えていると、なかなか眠る体制に入れないため、入眠前は体を温めおくのが重要なんです。
体を温めるには、寝る2時間ほど前に軽くストレッチをして体を動かしたり、38〜40度ほどのぬるま湯に浸かったりするのが効果的。
さらに、ショウガ湯やココア、ルイボスティーといった体を温める飲み物を飲むのも良いでしょう。
体の冷えが気になるときは首周りや手足を10分ほど温めるのもおすすめです。
布団の中で考え事をしない
眠る前、ついつい不安なことを考えたり、今日あったこと思い出してしまったりしてしまいがちな人もいますよね。
「先生に怒られた」「明日のグループ作業やりたくないな」「友達と喧嘩しちゃった…」など、一つ気になることが出てきたら、なかなか寝つけなくなることも。
これは、考えが止まらずに交感神経が落ち着かないからです。
布団に入ったら、考え事をしないのがスムーズな入眠に導きます。
ですが、考えるなといわれても考えてしまうのが、悩みや不安です。
もし、どうしても考え事がとまらないときは焦らず、無理に眠ろうとしないことです。
一度布団から出てリラックスする体勢をとっても良いですし、温かい飲み物を飲みにいくのも良いですね。
布団の中で考えをストップしたいときは、目を動かしてみましょう。
左右どちらかへぎりぎりまで視線を動かしたら、10秒間ストップします。
そのあと、目を元の位置に戻すと、思考が一旦リセットされているはずです。
日中、体を動かす
日中、体を動かすと疲れがたまるため、夜になると眠くなります。
夜、すんなりと眠れない人はまず、昼間に体を動かしてみましょう!
1日30分〜1時間ほどのウォーキングやジョギングを生活に取り入れるのが良いですが、激しい運動は寝る直前には不向きです。
ウォーキングやジョギングは寝る3時間前までの運動とし、寝る30分〜1時間前はヨガやストレッチなど、ゆっくりと体の緊張をほぐす運動をしましょう。
カフェインを控える
寝る前はカフェインを控えることで、寝つきやすくなります。
眠気を払いたいときにカフェインを摂取する人もいると思いますが、実はカフェインは長く体のなかに残るため、夕方にコーヒーを飲んだから夜なかなか眠れないなんてこともあるのです。
カフェインが体のなかから消えるのは個人差があり、完全に抜けるには10時間以上かかるといわれています。
カフェインに強いという人も、実は長く体のなかに残っていて、入眠までの時間に影響していることもあるので、コーヒーや商品によってはカフェインを多く含むエナジードリンクなどは昼以降、飲まないようにすると良いかもしれませんね。
高校生にとって睡眠時間は重要!質の良い睡眠をとろう
高校生が睡眠時間を削ると集中力が欠けたり、体の成長が遅くなったりと、良いことはありません。
しっかり寝ることで頭がすっきりして、授業に集中でき、勉強も捗るでしょう。
なかなか眠れない人や質の良い睡眠をとりたい人は、体を温めたり、日中に運動したりと、今回紹介した睡眠対策を試してみてくださいね。