高校留年が人生終わりとは限らない!留年の基準や回避する方法を紹介
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高校の先生から「留年するかもしれない」と言われて、人生終わりを感じている高校生もいるかもしれません。
高校で留年してしまっては、この先どうなるのか、不安ですよね。
結論から言うと、高校留年しても人生終わりとは限りません。
この記事では、高校で留年になる基準や回避する方法を紹介します!
もし留年した場合はどんな進路があるのかも解説しているので、参考にしてみてください。
留年する高校生の割合
まずは、留年する高校生はどのくらいいるのか、見ていきましょう。
文部科学省が令和4年度に行った調査によると、全日制の高校(普通科)に通っている高校生で原級留置者数は3,931人です。割合にすると、0.2%になります。
※原級留置者とは、進級または卒業が認められなかった者のこと。
高校1年生が1,950人(0.3%)、高校2年生が1,345人(0.2%)、高校3年生が334人(0.1%)と、学年が低いほうが留年する割合が高いと出ています。
割合は少ないですが、留年する高校生はゼロではありません。
特に高校1年生のときは、入学したら理想と違ったり、勉強についていけなくなったりして、モチベーションが落ちて留年につながることも。
ただ、留年したらそこで人生が終わりということはありません。
この記事では、留年後の進路や、そもそも留年しないためにはどうすればいいのかも紹介しているので、最後までぜひチェックしてみてくださいね。
参照:令和4年度児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果-文部科学省
高校で留年になる基準は?
実際、どんな人が留年するのか、わからない人も多いでしょう。
ここでは、高校で留年になる基準について、紹介します。
留年の基準は各校で異なるため、あくまで参考としてみてみてくださいね。
成績
高校で留年する基準として、成績が悪いことが挙げられます。
高校では定期的にテストを行いますが、そこで悪い点数をとると留年する可能性が上がります。
複数の科目で赤点をとらないようにすることが大切です。
また、成績表の評価も重要です。
成績表の評価はテストの点数以外に、授業態度や提出物をちゃんと期日までに出しているかなども関係します。
成績表で「1」を複数とると留年する可能性もあるので、しっかりと授業を受け、テスト対策をし、提出物もきちんと出すようにしましょう。
出席日数
高校で留年するかの基準は、出席日数も関わります。
一般的に、1年間で1/3以上欠席すると、留年になると言われています。
仮にテストの点数が良くても、出席日数が足りない場合は留年になる可能性が高いでしょう。
出席については「遅刻を3回以上すると欠席1回になる」「科目ごとに出席日数を管理する」など学校ごとにルールも異なるため、注意しましょう。
進級に必要な出席日数や欠席のルールなどは、生徒手帳に記載されていることが多いので、留年が心配な高校生は確認してみてくださいね。
高校で留年する人の特徴
ここでは、高校で留年する人の特徴を挙げていきます。
ここで紹介する特徴に当てはまれば必ず留年するというわけではありませんが、「留年するかもしれない」と心配になっている高校生はチェックしてみてください。
もし当てはまる箇所があれば、気をつけていきましょう。
勉強以外で熱中していることがある
勉強以外に熱中していることがある高校生は、本業である学習をおろそかにしがちです。
たとえば、部活に熱を入れている場合、朝練で体力を使い果たして授業に集中できないということもありますよね。
授業を聞けなかったときは自宅学習で取り戻すこともできますが、放課後も部活の練習があって勉強する暇がないというケースも多いでしょう。
勉強よりもほかのことに集中した結果、授業についていけなくなって成績が落ちる可能性があります。
体調不良になりがち
留年しやすい高校生の特徴として、体調不良が挙げられます。
体調不良になりがちで、頻繁に学校を休んでいる場合、出席日数が足りなくなってしまうのです。
また、起立性調節障害や睡眠相後退症候群といった病気が原因で朝起きられないと、遅刻や欠席が増えます。
遅刻が続くと成績に響いたり、欠席扱いになって出席日数が足りなくなったりするので、注意しましょう。
どうしても朝起きられないというときは、病院へ相談に行くのも一つの手です。
授業についていけない
高校で留年する人のなかには、授業についていけなくなったという特徴もあります。
中学まではなんとかついていけていたけれど、高校に上がって学ぶ科目も増え、いっぱいいっぱいになるケースも。
授業のペースが早く、ついていけないという高校生も少なくありません。
また、高校受験のときに自分の学力より上の学校を選んだ結果、授業のレベルについていけなくなるケースもあります。
高校では毎日の予習・復習が重要なため、授業についていけなくなったときは先生に質問に行ったり、保護者に頼んで塾に通わせてもらったりすると良いでしょう。
危機感がない
高校で留年する人の特徴に、危機感がないことも挙げられます。
留年する場合、すぐに決定するわけではありません。
学校側も生徒を留年させないように「このままだと危ないよ」と忠告します。
しかし、「高校で留年なんてないだろう」「先生が言ってくるうちはまだ大丈夫」など軽く考えて、授業態度を改めなかったり、生活を見直さなかったりすると、留年してしまいます。
先生からなにかしらの忠告を受けた場合は、きちんと危機感を持って対応することが重要です。
高校留年しても人生終わりじゃない理由
もし、高校留年が決まっても、それで人生終わりと決まったわけではありません。
ここからは、高校留年しても人生終わりではない理由を紹介します。
留年しても高校卒業はできる
高校留年すると、そこで人生が終わったような気持ちになってしまうかもしれません。
ですが、実際は留年後も努力を続ければ無事に高校卒業はできるのです。
留年はあくまでも、出席日数が足りなかったり、成績が悪かったりしたときの措置です。
今度は出席日数が足りるように授業に出席し、成績も巻き返せば進級できます。
同じ学年でもう一度頑張ることで、わからなかった授業も理解できるようになったり、留年した年のことを反省して活かすこともできるでしょう。
ただし、留年できる回数が決まっている高校もあるので、何回もやり直せるとは限りません。
留年後に態度を改めないと同じことを繰り返す可能性もあるので、注意しましょう。
就職もできる
高校で留年した場合、気になるのは就職のことではないでしょうか。
「高校留年すると就職できない?」と思うかもしれませんが、実際はそんなことありません。
会社にもよりますが、高校留年していることについて聞かれることもなく、採用となることもあります。
もちろん、必ず聞かれないということはありませんが、絶対に不利になると言えないのです。
高校が人生の終着点ではなく、その先も続くので、仮に留年したとしても以降努力を続ければ報われることもあります。
高校留年して人生終わりだと嘆かずに、「これからどうやって挽回していくか」と考えてみてくださいね。
高校留年した場合の進路
ここでは、高校を留年した場合の進路について紹介します。
留年後の選択肢に悩んでいる人は、参考にしてみてください。
今の学校に残って通学する
留年した後も、今通っている高校に残って通学し、卒業まで頑張ることも可能です。
留年したからといって、卒業できなくなるということはありません。
必要な出席日数と成績があれば、同じ高校で卒業できます。
それまで同級生だったクラスメイトが先輩になり、後輩が同級生になるのは落ち着かないかもしれませんが、転校して環境が大きく変わるより勉強に集中できるかもしれません。
通信制の学校に転校する
今の学校では勉強についていけない、環境が合わないというときは、通信制の高校に転校も検討してみましょう。
全日制の高校では転校生の受け入れが少ないですが、通信制の高校ではよくあります。
これまで在籍していた高校で単位を取得していれば、そのまま引き継ぎも可能です。
勉強は続けたいけれど、自分のレベルに合わせて学びたいというときは、改めて高校探しからやり直すのも一つの選択肢です。
中退して就職する
勉強したくない、経済的な理由から学校に通い続けるのは難しいという場合は、高校中退して就職する道もあります。
高校中退で採用してくれる会社はあるのかというと、少なからず存在します。
ただし、高校中退の場合は最終学歴が「中卒」になるため、「高卒以上」の条件から弾かれることも多いです。
望む仕事に就けない可能性もあるでしょう。
高校を卒業しても希望の会社に入れるわけではありませんが、高校中退の場合はさらに可能性が小さくなると考えてください。
中退して大学進学を目指す
高校を中退しても、大学進学を目指すことはできます。
大学に入り、卒業することで最終学歴は「大卒」になるので、就職するときの選択肢も広がります。
高校中退して大学入試を受ける場合は、高等学校卒業程度認定試験(高卒認定試験)をとりましょう。
年に2回実施されている試験で、合格すると高卒認定資格を得られます。
高卒認定資格を持つと、高校卒業していなくても、大学受験ができるようになるのです。
高校を中退するときに考えることについては、以下の記事でも詳しく紹介しているので、あわせてチェックしてみてくださいね。
高校で留年が決まるタイミングはいつ?
高校で留年が決まるタイミングは、学校ごとに異なるため「いつ」という時期はありません。
出席日数が足りなくなるときや、成績が危ないときに、担任など学校側から忠告を受けることになります。
忠告を受けた段階では、まだ留年は決まっていないでしょう。
学校側も救済措置をとることが多いので、そこで挽回すれば留年回避は可能です。
忠告を無視したり、救済措置を受けてもダメなときは、留年が決定します。
絶対に留年しないということはないので、忠告を受けた段階で身を引き締めて行動を改めましょう。
高校留年する前に!救済措置で回避も可能
前述の通り、学校側はすぐに留年を決めるわけではありません。
救済措置を設けてくれることが多く、留年回避も可能です。
ここでは、留年しそうな高校生のためにとられることが多い、救済措置について紹介します。
追試を受ける
成績が悪い生徒向けに行われる救済措置は、追試です。
テストの点数が悪くても、追試でボーダーラインよりも上の点数をとることで、留年を回避できます。
「もともとテストで点数がとれなかったのに、追試で点数がとれるだろうか…」と心配する高校生もいるかもしれませんが、追試は定期テストより優しい問題であることが多いです。
しっかりと勉強すれば、点数をとることもできるはずです。
補習を受ける
出席日数が足りない生徒向けの救済措置として、補習授業が設けられます。
夏休みなどの長期休みのときに補習授業に参加することで、出席日数にプラスされるのです。
ただし、先に紹介した通り、1年間で1/3以上欠席すると補習授業を受けても進級の条件をクリアできません。
欠席数には注意しましょう。
高校留年は人生終わりじゃない!地道に努力していこう
高校で留年と聞くと、人生終わりと考えてしまうかもしれませんが、一切カバーできないわけではありません。
もし、まだ先生から「進級が危ない」と忠告されている段階であれば、真面目に授業を受けてテストで点数をとれば留年を回避できます。救済措置がとられることもあるでしょう。
留年が決まっても、人生は終わりではありません。
もう一度勉強を頑張ることも、転校して新しい場所で頑張ることもできます。
高校留年しそうというときは、これまでの授業態度や学校生活を見直していきましょう!