嫌なことを忘れる方法はある?忘れられないときの対処法も
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「嫌なことを忘れる」って簡単そうに思えるけど、実際には「忘れたくても忘れられない」ことって多いですよね。
実は、人間の脳には嫌なことほど忘れにくいメカニズムがあり、忘れたいと思うことほど記憶に強く残ってしまうことがあるのです。
今回は嫌なことを忘れられない理由や嫌なことを忘れる方法を解説します。どうしても嫌なことを忘れられないときの対処法も紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
嫌なことを忘れられないのはなぜ?
嫌なことほど忘れられない理由は「感情」が関係しています。
感情は記憶を維持する能力と関係が深く、嫌なことが起きたときに「悲しい」「悔しい」「むかつく」といった感情を持つため、なかなか嫌なことを忘れられなくなるのです。
また、嫌なことが起きたとき、強く反省する人もなかなか嫌なことを忘れにくいです。
たとえば、同じミスを繰り返さないようにしようと、頭の中で嫌なことが起きたときの状況を何度も思い返していると、記憶に強く刻み込まれていきます。
結果、嫌なことを忘れられず、何度も思い出してしまうのです。
嫌なことだけ忘れることはできる?
嫌なことがあったとき、さまざまな感情を持ってしまう、当時のことを何度も反省してしまうから忘れられないのなら、ずっと嫌なことを覚えていることになるのかと、心配になる人もいるでしょう。
ですが、嫌なことは忘れることもできるので、安心してください。
記憶は、「覚える」「維持する」「思い出す」の3ステップで構成されており、どこか1つが欠けると忘れることができます。
「思い出す」というステップをやめると忘れることができるといわれていますが、嫌なことだからこそ、思い返してしまう人も多いかもしれません。
すぐに嫌なことを忘れるのは難しいですが、少しずつ思い出す頻度を減らしたり、意識して「もう思い返すのはやめよう」とほかのことに気を逸らしたりして、対処していくと良いでしょう。
嫌なことを忘れる方法6つ
ここからは嫌なことを忘れる方法をいくつか紹介していきます。
どうしても嫌なことが忘れられないという人はぜひ、参考にしてみてください。
別のことを考える
嫌なことを忘れるためには、嫌なことを思い出したときにすぐ、別のことを考えるようにしましょう。
たとえば明日の予定を考えたり、ランチはなにを食べようか悩んだりすることで、嫌なことを思い出すのをストップできます。これを繰り返すことで、嫌なことを思い出してもすぐに別のことを考えて忘れるのを習慣化できるのです。
体を動かす
嫌なことを忘れる方法として、体を動かすのは効果的です。
運動に集中している間は嫌なことが忘れられるほか、体を動かすとセロトニンと呼ばれる神経伝達物質が分泌されます。
セロトニンは気分や集中力を左右する物質で、セロトニン量が多いと心を落ち着けやすく、逆に少ないとイライラしやすいです。
嫌な気持ちを引きずらないようにするために、運動してセロトニンの分泌を増やすのも良いでしょう。
動画・音楽の視聴
前述の通り、別のことを考えて嫌なことを忘れるのは有効です。
ですが、嫌なことが頭の中に浮かんだとき、すぐに別のことを考えるのが難しい人もいるでしょう。
なかなか別のことを考えられないときは、動画を見たり、音楽を聴いたりして、動画や音楽に集中してみてはいかがでしょうか。
頭の中を切り替えるスイッチとして、忘れたいことを思い出してしまったときに活用するのもおすすめです。
泣ける映画が見たいときは、こちらの記事を参考にしてみてください。
美味しいものを食べる
嫌なことがあったとき、「美味しいものを食べて忘れよう!」と考えたことがある人もいるのではないでしょうか。実際、美味しいものを食べるとストレスが軽減され、気持ちもリフレッシュできることがあります。
ストレスを感じた体から、過剰にストレスホルモンが放出されると、甘いものや辛いもの、揚げ物などが欲しくなります。そして、甘いものや辛いものなどを食べると、幸福感が得られる物質が分泌されるため、ストレスが和らぐのです。
ストレスが和らぐことで、嫌なことを思い出して引きずるのではなく、過去は過去と処理をして、前に向かって頑張る力も湧いてくるでしょう。
人と話す
嫌なことを忘れる方法として、人に話すのも試してみましょう。
何が嫌だったか、どんなことにショックを受けたか人に話すためには、自分の中で一度、その出来事を整理しなければなりません。順序立てて説明していくうちに、自分でも冷静に嫌な出来事を見つめ直すことができるでしょう。
嫌なことを受け止め直したとき、それ以上、その出来事にとらわれすぎないように気持ちを切り替えられるかもしれません。
また、人に話を聞いてもらって慰めてもらうことで、心のケアにもなります。
紙に書く
紙に書くのも、人に話すのと同様に、嫌だった出来事を冷静に見つめ直すことができます。
何度も頭の中で思い出してしまうと、嫌だった出来事が脳に深く刻み込まれてしまうため、一度紙に書き出して「書いたからもう思い出さない」と決めるのも1つの手です。
何が嫌だったか、自分がどう思ったかを紙に書いたら、それを破り捨てたり、畳んで箱の中に仕舞ったりするのも良いでしょう。嫌なことを思い出しそうになったときは、「一度整理したからほかのことを考えよう」と切り替えてみてください。
ポジティブ思考になる
嫌なことがあるとどうしても、マイナスな感情が大きくなりネガティブ思考になりがち。
ネガティブな思考はどんどんと嫌なことを思い出させ、悪循環に陥ります。
そのため、たとえ嫌なことがあっても「勉強になった」や「次はこうしよう」など、ポジティブに変換できるようになると、嫌なことを忘れやすくなります。
最初はなかなかポジティブに変換するのが難しいかもしれませんが、常に意識していくことで、ボジティブ思考が板について楽になってきますよ。
嫌なことをどうしても忘れられないときの対処法
嫌なことを忘れる方法を試してみても、どうしても忘れられないときもあるかもしれません。それほど強烈に記憶に残ってしまった出来事は無理に忘れようとせず、次の方法で対処してみてはいかがでしょうか。
寝る
嫌なことを忘れられないときは、寝てしまいましょう。寝ることで、強制的に考えるのをやめられます。
また、良質な睡眠をとることでメンタルも回復し、嫌なことばかりにとらわれずに済む可能性もあります。
良質な睡眠をとるには、睡眠リズムの中で深い眠りを得るのが重要です。深い眠りを得ると脳を休められ、自律神経も整います。
嫌なことを思い出して、なかなか眠りにつけないときは、リラックスできる音楽を聴いたり、アロマで気分を整えたりすると良いでしょう。
環境を変える
今いる環境が嫌なことと関係している場合、その環境が嫌なことを連想するのにつながってしまい、嫌なことを忘れるのも難しくなるでしょう。
今の環境が嫌なことを思い出すのにつながっているときは、思い切って環境を変えるのも検討してみましょう。新しい環境になることで、とらわれ続けていた出来事から離れられるかもしれません。
新しい趣味など初めて、いつもとは違う環境を作るのも良いでしょう。
新しい出会いをつくる
どうしても嫌なことを忘れられないときは、新しい出会いを求めてみてはいかがでしょうか。
新しい人との出会いは、今までの固定された人間関係から抜け出せ、まったく別視点の考え方や楽しみ方に出会えます。脳が記憶する容量は無限大ではなく、限りがあります。
新しい出会いから嫌なことを考える時間もなくなり、少しずつ思い出さなくなるかもしれません。
失恋は新しい恋で忘れると言いますが、恋愛に限らず、新しい人との出会いは嫌なことを忘れられない状況から一歩抜け出すための助けになる希望があります。
嫌なことを忘れるためのNGな方法
ここからは、嫌なことがあったときについやってしまいがちな方法を紹介します。
やけ食いをする
嫌なことがあったときに、好きな食べ物を食べたいだけ食べる、やけ食いをする人は少なくありません。
幸福感を得られるため、美味しいものを食べること自体は悪いことではありませんが、やけ食いと言えるほど食べ過ぎるのはあまりおすすめしません。
大量に食べることで太ったり、罪悪感を覚えたりするため、さらなる嫌なことに繋がりやすいのです。
悪口で発散する
嫌なことがあって、その人に対して憤ったり嫌な感情を抱くこと自体は誰でもあります。
ちょっと愚痴をこぼすくらいなら問題ないかもしれませんが、人の悪口になってしまうのはNGです。
悪口は聞かされるほうも良い気分はしないうえ、悪口をいうことで自分自身の信用を失うこともあります。
信頼を失えば、もっと嫌なことが起こる可能性が高まるため、悪口は控えるのがベターでしょう。
たらればを言ってしまう
「あのときああしていれば〜」や「こうしてたらうまくいったかも〜」などのたらればを言うのもあまりおすすめしません。
「あのときはここがこうだったから、次回はこうしよう」など、次につながる前向きな反省なら非常に良いことですが、過去のことばかり引きずって後ろ向きでは嫌なことが記憶に残り続けてしまいます。
「過去のことはどうにもできない」と割り切ることも大切ですよ。
嫌なことを忘れる方法は複数ある!自分に合う方法を試して前に進もう
嫌なことがあると、なかなか忘れられずに引きずってしまうこともあります。ですが、いつまでも同じことにとらわれていては、似たようなシーンがあったときに必要以上に不安になったり、心配性になったりする可能性もあります。
前に進むためにも、今回紹介した嫌なことを忘れる方法を試してみてくださいね。