【2023年最新版】読みやすい小説の選び方、おすすめの作品15選
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「読書をしたいけど、どれを選んだらいいか分からない!」と迷ったことはありませんか?
今回は、本選びに悩んでいる人むけに読みやすい小説を紹介します。
さらに、選び方のポイントや、読みやすい小説を多く執筆している作家もまとめたので、参考にしてみてくださいね。
読みやすい小説【恋愛編】
まずは、恋愛を描いた読みやすい小説を5作品紹介します。
「君の名は。(小説版)」新海誠
「君の名は。(小説版)」は、田舎町に暮らす女子高校生と東京に暮らす男子高校生がそれぞれ入れ替わることから始まる、青春ラブファンタジーです。
映画「君の名は。」の新海誠監督が自ら書いた小説で、映像作品とは異なる表現での物語を楽しめるでしょう。
「きみはポラリス」三浦しをん
「きみはポラリス」は、恋愛小説短編集です。全部で11篇の物語が入っており、それぞれ異なる登場人物たちがストーリーを展開していきます。
さまざまな背景や秘密を抱える登場人物たちの恋愛模様が、バリエーション豊富に描かれているので、恋愛について深く考えさせられるでしょう。
「植物図鑑」有川浩
「植物図鑑」は、主人公が行き倒れている青年を拾って、同棲することから物語が始まります。2人は次第に惹かれ合っていきますが、ある日突然彼は姿を消してしまい…。
岩田剛典と高畑充希が主演を務めた実写映画も公開されているので、原作小説と見比べても良いですね。
「陽だまりの彼女」越谷オサム
「陽だまりの彼女」は多くの人の心を掴み、発売年のおすすめ文庫大賞1位を獲得した作品です。
主人公は、かつていじめられっ子であった幼馴染の女の子と10年ぶりに再会します。すっかり垢抜けた大人の女性になった彼女と付き合い始める主人公ですが、不思議な出来事や困難が待ち受けているのです。
「親指の恋人」石田衣良
「親指の恋人」は、六本木ヒルズに暮らす大学生男子と、給料の低い工場で働く女性の2人が織りなす恋愛物語です。
出会い系サイトで知り合った2人は、メール上で愛を育んでいきますが、現実という壁が立ちはだかり、彼らを追い詰めていきます。現代版「ロミオとジュリエット」と呼ばれる作品です。
読みやすい小説【ミステリー編】
ミステリー小説は謎や複雑な人間関係が登場し、初心者には読みにくいイメージがあるかもしれません。しかし、読みやすいミステリー小説もたくさんあるんです。
「アヒルと鴨のコインロッカー」伊坂幸太郎
「アヒルと鴨のコインロッカー」は複数の賞を受賞したミステリー小説で、濱田岳や瑛太といったキャストを迎えた映画版も公開されました。
主人公は引っ越し先で出会った青年から、たった1冊の広辞苑を標的に本屋を襲わないかと持ち掛けられます。話に乗る気はなかったはずが、モデルガンを片手に決行のときを迎えてしまうのです。
「チームバチスタの栄光」海堂尊
「チームバチスタの栄光」は、病院を舞台にしたミステリー小説です。
心臓移植の代替手術で連続して起こった術中死。医療ミスなのか、殺人なのか、神経内科医と厚生労働省の役人が謎を追っていきます。
「謎解きはディナーのあとで」東川篤哉
「謎解きはディナーのあとで」は、大企業のお嬢様で新米刑事の主人公と、彼女の執事兼運転手の男が、難事件に挑戦する物語です。毒舌な執事が、推理力のないお嬢様に指摘を入れながら謎を解いていく様子がコミカルに描かれています。
「三毛猫ホームズの推理」赤川次郎
「三毛猫ホームズの推理」は、猫が主人公のミステリー・三毛猫ホームズシリーズの第一弾。猫のホームズと、血が苦手な刑事がさまざまな事件の謎を解いていきます。
三毛猫ホームズシリーズには50を超える作品があるので、この作品を読みやすいと感じたら、ほかの本も読んでみましょう。
「絶唱」湊かなえ
「絶唱」は、震災で心に傷を負った人々の喪失と再生を描いた物語です。全4編で構成されていて、異なる人物が主人公となっています。それぞれが、人には言えない秘密を抱えながら、忘れられないあの日と向き合っていく様子が描かれています。
読みやすい小説【感動作編】
続いては、読みやすくて感動できる小説5選です。
「バッテリー」あさのあつこ
「バッテリー」は中学生野球を舞台に、スポーツへの情熱や友情、成長を描いています。主人公は、自他ともに認める天才ピッチャーで自信家の少年。彼は同じ野球部の少年とバッテリーを組むことになり、性格や家庭環境の異なる2人が野球を通じて切磋琢磨しながら成長していく物語です。
「旅猫リポート」有川浩
「旅猫リポート」は、病によって猫を飼えなくなってしまった青年が、猫を飼ってくれる友人を探しに行く旅のお話です。後半は涙なしに読めない感動作であり、話し言葉のような優しい文体で書かれているので読みやすい1冊ですよ。
「カラフル」森絵都
「カラフル」は、大きな過ちを犯して死んだはずの主人公の魂が、もう一度生まれ変わるチャンスを与えられることから物語が始まります。主人公の魂は、服薬自殺した少年の体に宿ることになり、少年の家族と共に暮らすことに…。これをきっかけに主人公は、生きるということの意味と向き合い、その考え方や価値観が変わり始めます。
「1リットルの涙 -難病と闘い続ける少女亜也の日記-」木藤亜也
「1リットルの涙 -難病と闘い続ける少女亜也の日記-」は、難病の少女の言葉が綴られた作品です。彼女には困難や苦しみが訪れますが、それでも生き抜く姿に涙が止まらない感動のロングセラーとして知られています。
「獣の奏者」上橋菜穂子
「獣の奏者」は、架空の世界を舞台に、少女と、神々が遣わした聖なる獣・王獣との信頼を描いた感動ファンタジー作品です。主人公は、母を亡くした孤児の少女。彼女は山の中で一匹の王獣を目撃したことから医術師を目指しますが、やがて王国の争いに巻き込まれていきます。
読みやすい小説の特徴は?作品選びのポイント
ここまで紹介してきた作品以外にも、読みやすい小説は多くあります。
そこで、実際に本を選ぶときには、読みやすい小説をどのように判断すれば良いかというポイントを解説していきます。
短い話・短編
短い話や短編小説は、話の結末にたどり着くまで長い時間がかからないので読みやすいでしょう。通学中や隙間時間にサクッと読むことができるので、意識的に読書時間を作らず気軽に読み始められるのも、嬉しいポイントです。
身近なテーマの作品
読みやすい小説を選ぶには、主人公の状況や作品の世界観が自分と近いものを選ぶと良いでしょう。
例えば、恋愛をしているときは恋愛がテーマの作品、部活で特定のスポーツに打ち込んでいるならその競技をメインに描いたものなどです。内容が頭に入りやすく、自分の経験と重なる部分も出てきて、すらすらと読めますよ。
映像化作品
アニメや実写映画を観てから小説を読むと、ある程度のストーリーが頭に入っていますし、状況をイメージしやすくなるので、文章の読解スピード上がります。
また映像版では描かれていなかった部分が小説に出てくることが多くあるので、その違いに触れることができて、二重に楽しめますよ。
言葉が難しすぎない
読みやすい小説を選ぶときは、言葉が難しすぎない作品を選ぶようにしましょう。例えば、会話形式や、話し言葉をベースに書かれているものがおすすめです。
一方で、古い言葉が使われている作品や、硬い言葉の作品は、読みにくいと感じることが多いかも。このような難しい小説は、徐々に挑戦するのが良いかもしれません。
読みやすい小説を探すなら、作家で選ぶのもあり
簡単に読みやすい小説を探すなら、作家の特徴を踏まえて選ぶのも良いですね。
ここでは、読みやすい作品を多く発表している5人の作家を紹介します。
伊坂幸太郎
伊坂幸太郎は、見事なストーリー展開の物語が多く、人気を集める作家です。
先ほど紹介した「アヒルと鴨のコインロッカー」のほか、
- ゴールデンスランバー
- グラスホッパー
- 陽気なギャングが地球を回す
- アイネクライネナハトムジーク
- 死神の精度
などの作品が代表作として挙げられます。
全体的にテンポが良く、読みやすい文体の作品が多いので、読みやすい小説を探したい人におすすめの作家の1人です。
湊かなえ
読みやすいミステリー小説を探している人には、湊かなえの作品がおすすめです。イヤミス作品と呼ばれる後味の悪いミステリーが多く、多くの人の心を惹きつけていますよ。
湊かなえの代表作としては
- 告白
- 白雪姫殺人事件
- 夜行観覧車
- 母性
- 花の鎖
などが挙げられ、映画化している作品も多いです。
心理描写が巧みで、人物がリアルに描かれているので、想像しながら読みやすいでしょう。
吉本ばなな
吉本ばななは、恋愛小説やエッセイを多く発表している作家です。
- TUGUMI
- キッチン
- ムーンライト・シャドウ
- とかげ
- デッドエンドの思い出
などが代表作として挙げられ、短編小説もあるのでサッと読みやすいです。
優しく美しい雰囲気が特徴で、若い世代の女性を主人公にした作品も多く、共感できる作品と出会えるでしょう。
米澤穂信
米澤穂信は、青春ミステリーを数多く輩出してきた作家です。魅力的な登場人物のコミカルな掛け合いを楽しむことができ、読みやすい小説が多いでしょう。
米澤穂信の代表作としては直木賞を受賞した「黒牢城」、山本周五郎賞を受賞した「満願」のほか、
- 古典部シリーズ
- 小市民シリーズ
- ベルーフシリーズ
といったシリーズものが挙げられます。シリーズ内は基本的に同じ世界観で、馴染みのキャラクターが活躍するので、通して読んでみてはいかがでしょうか。
全体的に日常的な謎解きを描いた作品が多いので、本格的なミステリーは難しいと感じる人にもおすすめです。
東野圭吾
東野圭吾は、江戸川乱歩賞をはじめ数々の文学賞を受賞してきた作家です。代表作には、
- ラプラスの魔女
- 秘密
- 流星の絆
- 手紙
- ガリレオシリーズ
- マスカレードシリーズ
などが挙げられ、映像化されている作品が多数あります。
細やかな文章表現が特徴的、登場人物の動きや状況が想像しやすい作品が多いので、読みやすい小説を選べますよ。
読書習慣がない人も、読みやすい小説なら楽しめるかも
これまで読書習慣がなかった人、ゆったりと読書時間がとれない人も、読みやすい小説ならサクサクと楽しめるでしょう。
短編作品や映像化されている小説、自分に身近なテーマの小説を選ぶなど、選び方のポイントを押さえれば、読みやすい小説に出会えますよ。今回の記事を参考に、新しい作品との出会いを楽しんでくださいね。
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