高校生向け読書感想文の書き方解説!おすすめの本20選
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小学校や中学校の頃から、読書感想文が苦手という高校生もいるのではないでしょうか。
文章を書くことや読書が苦手な人にとって、読書感想文は難しい課題ですよね。
今回は、読書感想文の書き方のコツと、高校生の読書感想文におすすめの本を紹介していきます。
読書感想文に悩む高校生必見!書き方のコツ
まずは、読書感想文が楽になる書き方のコツを5つ紹介します。
読書感想文に苦手意識がある高校生は、参考にしてみてくださいね。
段落に分ける
高校生の場合、読書感想文は2000文字前後で書くよう指定されていることがほとんどです。
2000文字分の内容を考えるのは大変ですが、
・本文(1,100文字)
・まとめ(500文字)
このように複数の段落に分けると、スムーズに進められますよ。
書き出しは「きっかけ」を書く
書き出しの部分には、どうしてこの本を読もうと思ったのか、この本とどのようにして出会ったのかなど、本を選んだ「きっかけ」を書くと良いでしょう。
・私がこの本を選んだきっかけは、○○に勧められたからです。
・私はある日偶然寄った本屋さんで、この本と出会いました。
きっかけから関連させて、その本のどのような点に興味を持ったのかまで詳しく書きます。
あらすじも簡単に紹介し、主人公と自分に共通点があった、このシーンに感動した、なのでこの作品を選んだ、という流れにすれば、400文字ほどになるでしょう。
本文は「印象に残ったこと」を書く
本文には、本を読んで印象に残ったシーンや台詞を抜き出して紹介しましょう。
・私は○○という台詞に心打たれました。なぜなら…
・私が一番印象に残っているシーンは○○です。理由は…
このように、なぜそのシーンが印象に残ったのかという理由もあわせて、詳しく書きます。
読書をしながら、印象に残ったシーンに付箋を貼ったり、「どのようなシーンだったか」「どんなふうに印象的だったか」をメモしておいたりすると、書きやすいですよ。
まとめは「本を読んで変わったこと」を書く
まとめには、この本を読んだことで自分にどのような変化があったのかを書きましょう。
・私はこの本を読んで変わったことがあります。
・私はこの本を読んだことで、今後○○のようにしていきたいと思いました。
・私はこの本を読んで、○○ということを学びました。
このように本を読んで変わったこと、さらにその変化を受けて、自分はどのように行動したいか・考えたいかを具体的にまとめてみてください。
過去作品を例にする
読書感想文をどう書けば良いか分からない人は、ほかの人の作品を参考にするのもおすすめです。
読書感想文全国コンクールの公式サイトなどには、過去の受賞者の作品が掲載されています。書き方やまとめ方に悩んだときに、目を通してみましょう。
ただし、真似やコピペにならないように気をつけてくださいね。
【高校生向け】読書感想文を書く本の選び方
次に、読書感想文を書きやすい本の選び方を5つ紹介します。
新しい発見がある本を選ぶ
自分の知らないことが書かれた本を選ぶと、新たな発見や読んだことで受けた衝撃などを読書感想文に書きやすいです。
歴史や、実際にあった出来事を題材にしている本なら、素直な感想を書くだけでも読みごたえのある読書感想文になるでしょう。
共感できるテーマの本を選ぶ
学校が舞台になっている、主人公が自分と同じスポーツをやっているなど、自分の状況と近い環境が描かれた作品は、想像しやすく、読んでいて共感できますよね。
また家族愛や恋愛など「愛」がテーマとなっている本も、感情移入しやすいでしょう。
このように共感できる内容・テーマの本は、状況を自分に置き換えたり、自分の経験から考えたりすることができ、読書感想文を書きやすいです。
短編集を選ぶ
本を読むのが苦手な高校生には、短編集がおすすめです。
短めの物語がいくつも掲載されているので、そのなかから気に入った作品を1つ選ぶことで、短時間で読み終えられます。
ただし、物語そのものが短いと、内容によっては長文の読書感想文を書くのが難しいこともあるので、注意しましょう。
知っている本を選ぶ
すでに読んだことがある本だと、内容を知っているので読書感想文を書きやすいでしょう。
「以前読んだときはこう思った。しかし今ではこう考えることもできる。」のように、感想の変化も盛り込むことで内容の幅が広がりますよ。
またドラマ化・アニメ化された作品など、読んだことがなくても内容は知っているという本もおすすめです。
読書が得意でない人でも、映像を先に見ておくと、内容を理解しやすくなるでしょう。
課題図書から選ぶ
課題図書は高校生向けのテーマの本や、メッセージ性が高い本が多く、読書感想文に適しています。
課題図書には物語小説だけでなく、環境問題を取り上げたものや伝記などさまざまなジャンルの本が選ばれているので、自分が読みやすそうな本を選びましょう。
【高校生向け】読書感想文におすすめの本20選
ここからは、高校生が共感しやすい本や、読みやすい短編など、読書感想文を書く高校生におすすめの本を紹介します。
「高校生が読むべき名作小説!ファンタジーにミステリーなど、ジャンル別におすすめ小説を紹介」でも高校生向けの本を紹介しているため、こちらも参考にしてみてください。
図書館戦争/有川浩
「図書館戦争」は、表現の自由をテーマにしたSF小説です。
メディア良化委員会と図書館隊の戦いのほか、ラブコメシーンもあり、アクションと恋愛の両方を楽しめますよ。
明日 一九四五年八月八日・長崎/井上光晴
原爆投下前日の長崎を舞台に、さまざまな登場人物の人生を描く「明日 一九四五年八月八日・長崎」は、高校生向けの課題図書にも選ばれた作品です。
平和や核、戦争について、考えるきっかけになるでしょう。
君の膵臓をたべたい/住野よる
「君の膵臓をたべたい」は映画・アニメ化もされた作品です。
高校生の主人公と、余命わずかな少女を中心にした切ないストーリーが描かれています。
映画やアニメを見たことがある人は、本を読むと更に物語の理解が深まるでしょう。
自閉症の僕が跳びはねる理由/東田直樹
自閉症である作者が、13歳のころに書いた作品「自閉症の僕が跳びはねる理由」。
作者自身が考えていたこと、感じたことが易しい言葉で綴られています。
自閉症や個性について考えることができ、高校生の読書感想文におすすめの本です。
ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー/ブレイディみかこ
イギリスの中学校が舞台の「ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー」では、貧富の差や人種の違いから生まれるさまざまな出来事が描かれています。
多様性やアイデンティティについて、考えさせられる一冊です。
アンネの日記/アンネ・フランク
「アンネの日記」には、ナチスに迫害される日々の出来事がつづられ、戦争や迫害の恐ろしさが生々しく描かれています。
この日記を書いたアンネは10代だったので、歳の近い高校生は感情移入できる部分があるかも。
もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら/岩崎夏海
「もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら」は、ドラッカーの経営学書をもとに、高校の野球部を甲子園に導くマネージャーが主人公の作品です。
青春小説であると同時に、経営学に興味を持つきっかけにもなる本でしょう。
博士の愛した数式/小川洋子
「博士の愛した数式」は、記憶が80分しかもたない博士と、家政婦の主人公が絆を深めていくという物語です。
家族愛やハンディキャップを抱えることについて描かれています。
高校生の読書感想文課題図書にも選ばれている本ですよ。
桐島、部活やめるってよ/朝井リョウ
「桐島、部活やめるってよ」は、複数のエピソードによって構成されています。
それぞれのエピソードでは、桐島が部活をやめることをきっかけに変化する人間関係が描かれており、登場人物たちに自分を照らし合わせると、読書感想文が書きやすいでしょう。
夜のピクニック/奥田陸
「夜のピクニック」は夜を徹して歩き続ける学校行事を舞台に、高校生の恋愛や友情などを描いた作品です。
等身大の登場人物に感情移入しやすく、高校生の読書感想文にぴったりでしょう。
エリーゼさんをさがして/梨屋アリエ
「エリーゼさんをさがして」は平凡な女子中学生が主人公の青春小説で、高校生の読書感想文におすすめです。
仲良しのおばあさんや、小悪魔的な男の子など、さまざまな人たちとの交流。
そのなかで成長していく主人公の姿が描かれているほか、福祉の問題にも触れられていますよ。
容疑者Xの献身/東野圭吾
「容疑者Xの献身」は、直木賞を受賞した推理小説です。
ガリレオと呼ばれる天才物理学者を中心にした連作ミステリー・ガリレオシリーズの1つなので、気になる人はほかの作品も読んでみましょう。
氷菓/米澤穂信
「氷菓」は青春ミステリー小説で、高校の古典部を舞台にした古典部シリーズ作品の1 つです。
身近なところで起こる日常的な謎を解いていく作品なので、普段はミステリー小説を読まない人も読みやすいでしょう。
蜘蛛の糸/芥川龍之介
「蜘蛛の糸」は、児童向けの作品なので読みやすいですよ。
しかし、人の欲望や業が描かれており、高校生や大人が呼んでもさまざまなことを考えさせられます。読書感想文を書くのに適した作品と言えるでしょう。
檸檬/梶井基次郎
「檸檬」は、梶井基次郎による短編小説です。
やや難しい表現・言い回しが多い作品ですが、純文学に興味のある人は読んでみてはいかがでしょうか。
主人公の言葉や行動について想像する余地があり、読書感想文が書きやすい作品でもあるでしょう。
走れメロス/太宰治
「走れメロス」はとても有名な作品で、あらすじだけなら知っている人もいるかも知れません。
メロスと、親友であるセリヌンティウスの友情・信頼を描いており、高校生の読書感想文におすすめの作品です。
子供のころに読んだ人は、高校生になってから読んで感じたことの変化を書くのもいいかもしれませんね。
戦場のコックたち/深緑野分
「戦場のコックたち」は、戦場を舞台に日常の謎を解いていく、新感覚のミステリー小説です。
コメディタッチで読みやすく、戦争や友情について考えることもできる作品でしょう。
銀河鉄道の夜/宮沢賢治
宮沢賢治の名作の1つ「銀河鉄道の夜」は、幻想的な世界観が描かれた作品です。
登場人物の行動や言葉について、自分の考えはもちろん、宮沢賢治の考えも考察すると、読書感想文がより濃厚な内容になるでしょう。
人間椅子/江戸川乱歩
「人間椅子」は、明智小五郎シリーズなどで知られる、江戸川乱歩の短編ミステリー小説です。
ある女性のところに奇妙な手紙が届き、読み進めるうちに衝撃の展開を迎えます。
ホラーの要素もあわせ持った作品で、考察・想像も楽しめるため、読書感想文が書きやすいですよ。
星の王子さま/サン・テグジュペリ
「星の王子さま」は易しい言葉で書かれたファンタジックなイメージの作品で、子供向けと思う人も多いですよね。
しかし、大人が読んでも深いテーマが描かれているんです。
自分の考えをまとめることで、良い読書感想文になるでしょう。
読書感想文を高校生が書くときは読みやすい本を選ぼう
読書感想文を書くときは、段落に分けて内容を考えるといったコツを抑えましょう。
さらに大切なのは、読みやすい本を選ぶことです。
想像しやすい内容、共感できるテーマの本は、読みやすく読書感想文も書きやすいです。
今回の記事を参考に、読書感想文に取り組んでみてくださいね。