人を信じられないのはなぜ?原因と対処方法を紹介

人を信じられないのはなぜ?原因と対処方法を紹介

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人を信じられないという人は少なくありません。
昔のトラウマや家庭環境などから、人間不信になってしまうのです。

今回は、人を信じられない人の特徴から、人間不信になった原因、再び人を信じられるようになる方法を紹介します。
もう一度、人を信じたいという人は、参考にしてみてください。

人を信じられない人の特徴・心理

人を信じられない人の特徴・心理

まずは、人を信じられない人の特徴や心理を見ていきましょう。

プライドが高い

人を信じられない人のなかには、プライドが高いという特徴を持つ人もいます。
プライドの高さから自分が原因でトラブルが発生したとしても、責任を他者に押しつける傾向にあります。
結果、「周りがダメだ」と思って、人を信用しなくなるのです。

傷つきたくない

人を信じられない人の特徴として、傷つきたくないという心理が隠れていることも考えられます。
過去に、信じていた人の言動によって傷ついた経験があると「もう傷つきたくない」と思って人を信用すること自体しなくなるのです。

人の言葉や行動で傷つきやすい人も、人を信じられない状態になりがちです。

人に興味がない

人への興味・関心が薄いと、人を信じられない以前に信じようと思うほど関わることはありません。
信頼はそれまでの付き合いの積み重ねによって生まれてきます。
人に興味がなく、ほとんど関わってきていない人は、信用できるほど相手を知らないのです。

考え込みすぎる

考え込みすぎるのも、人を信じられない人の特徴の1つです。
人に何かを頼んでも「任せて大丈夫だろうか」「忘れられるかもしれない」「ミスをするかもしれない」「そもそも頼まれてないと言われるかも」と考えすぎて、不安になってしまうのです。
不安な感情から人間不信へと変わっていきます。

決めつけて考えやすい

決めつけた考え方をする人も、人を信じられないタイプが多いです。
「あの人は私を嫌っている」「どうせ向こうだってこっちを信じていない」など、確証がないまま人の気持ちや考え方を決めつけて、人を信じられなくなります。
どちらかといえば、ネガティブな決めつけ方をしやすいのが、人を信じられない人の特徴です。

束縛が多い

つい束縛してしまうのも、人を信じられない人に見られる特徴になります。
人を信じられないからこそ、束縛して相手の行動を思い通りにしようとします。
恋人の束縛が強い場合も、実は信じられないから管理していることも多いです。

警戒心が強い

人を信じられない人は、警戒心が強い傾向にあります。
騙されないように、裏切られないようにと線引きするために、最初から人を疑う目で見てしまうのです。
自分を守るための行動ですが、人を信じられない人は警戒を解くことがないので、いつまで経っても人を疑い続けているでしょう。

心配性である

心配性であるのも、人を信じられない人の特徴に当てはまります。
心配性な人はネガティブに考え込みすぎる傾向が強く、行動する前にこれは正しいのか、間違えていないのかと慎重になります。

人との付き合いも同じで、ネガティブに慎重になりすぎるので、自分の言葉で相手を傷つけないか、嫌われているのではと心配になるのです。
疑心暗鬼になった結果、人を信じられないこともあります。

人は信用しないようにしている

意識して人を信用しないようにしている人もいます。
人を信用しても裏切られたり、大切な約束をしても破られたりする可能性があると考えていて、最初から人を信じないのです。

人を信じられなくなる原因・きっかけ

人を信じられなくなる原因・きっかけ

ここからは、人を信じられなくなる原因やきっかけを紹介します。

過去に裏切られたことがある

人を信じられない原因の一つに、過去に裏切られたことがあることが挙げられます。
信用して「誰にも話さないでね」と相談した内容を他の人にも言いふらされていたり、付き合っていた恋人に浮気されたりといった経験があると、人を信用しにくくなるのです。

特に親しい間柄の人に「裏切られた」と感じる経験があると、付き合いの浅い人や関わりが少ない人のことは信じられないと思うでしょう。

いじめのトラウマがある

過去にいじめられた経験のある人は、そのことがトラウマとなり、人を信じられなくなっていることもあります。

いじめられた経験から、たとえ優しくされても「裏で何か考えているかもしれない」
「腹のなかでは笑っているかも」と疑心暗鬼になってしまう
のです。

仲良くなって友達ができたとしても、過去に誰からも助けてもらえなかったことがあると、どんなに優しい人であっても「どうせこの人も裏切る」と冷めた目で見てしまったり、「私なんかと友達になってくれる人はいない」と自分に自信を持てずに距離をとったりすることもあります。

親・兄弟姉妹とうまくいっていなかった

子どもの頃に、親や兄弟姉妹との関係がうまくいっていなかった場合も、人を信じられない原因となります。

たとえば、親が自分の話を聞いてくれなかった、兄弟姉妹から日常的に暴力を受けていたなどの経験があると、人間不信に陥ることも。
家庭のなかという安心できるはずの場所が、自尊心を低下させるような悪い環境だと人への信頼が育ちません。

劣悪な家庭環境は外での人間関係にも影響を与え、人を信じられなくなるのです。

病気が関係している可能性も

人を信じられない原因には、病気が関係していることもあります。

人が信じられない病気を聞いて、思い浮かびやすいのがうつ病ではないでしょうか。
うつ病になると、自己評価が低くなり、「こんな自分を愛してくれる人などいない」「自分を頼りにするはずがない」など疑心暗鬼状態に陥って、人間不信となるのです。

ほかにも、人とは異なる考え方や反応、感情のコントロールなどから周りの人とうまく付き合うのが難しいパーソナリティ障害というのがあります。

パーソナリティ障害にはいくつか種類がありますが、そのなかでも他人を信じにくい妄想性パーソナリティ障害、批判や恥をかくことを避ける回避性パーソナリティ障害などが、人間不信になりやすいです。

人を信じないほうがいい?恋愛に影響はある?

人を信じないほうがいい?恋愛に影響はある?

人を信じられない人のなかには、「人を信じないほうがいい」と信じている人もいます。
しかし、誰も信じずに生きていくと孤独感も強まり、ネガティブな思考であり続けることも。
信頼できる人がいないと、味方がいない状態なので苦しい気持ちになるかもしれません。

また、人を信じられない状態だと、恋愛にも悪影響を及ぼします。

もともと、人を信じることができるタイプの人でも恋愛になると「恋人は浮気しないだろうか」「本当に私のことが好きなのかな」と疑うことはあります。
ですが、好きになった人の態度によって疑いは徐々になくなっていくものです。

人を信じられないタイプの人は、好きな人や恋人ができても常に相手の心を疑ってしまうので、疲れるでしょう。
「好きだと言ってくれたけど嘘じゃないか?」「男だけで遊びに行くって言ったけど、実は合コンでは?」など、疑えばキリがありません。
疑心暗鬼がもとで恋愛がスムーズに進まなかったり、喧嘩したりする可能性も高いです。

人を信じられないのは治せる?

人を信じられないのは治せる?

人を信じられない自分を治したいと思ったら、できることから1つずつ取り組んでいきましょう。
ここからは、人を信じられないときの対処法を紹介します。

少人数から信じられる人を見つける

人を信じられない人が、いきなり「友達全員信じよう」と思っても無理です。
まずは、1人でも良いので「この人なら信じられるかもしれない」という人を見つけましょう。

信じられそうな人を見つけたときの注意点は「この人なら絶対に私を裏切らない」と考えないことです。
意見の相違や批判がゼロになることはありません。相手を思いやる気持ちから、小さな嘘をつくこともあるでしょう。

自分が信じられる理想像に相手を当てはめて、信用してしまうと、その枠からはみ出たときに「やっぱり信用できなかった」となってしまいます。
相手を知っていきながら、どんなところが信用できるか見つけていきましょう。

自分に自信を持つ

自分に自信を持つことは、人を信じられないのを治す1歩につながります。

好きと言われても「自分なんか好きになるはずがない」と考えたり、ヘルプを出されても「私みたいな人を頼るわけがない」と疑ったりなど、自己評価が低いと相手の言葉や気持ちを信じられなくなるのです。
だからこそ、自分に自信を持って自己評価を高めることは、人を信じるのに重要なポイントです。

自分に自信を持つためには、成功体験を積み重ねていきましょう。
毎朝7時に起きると決めて継続していくのも、成功体験の1つです。自分が達成できそうな目標から始めてみましょう。

100%完璧なことはないと考える

人を信じられない人はまず、100%完璧なことはないと考えるようにしましょう。

どんなに素晴らしい人間で、多くの人から支持されるような立派な人間でも欠点はあります。
その1つの欠点を見つけて、「この人はダメな人だ」と避けることなく、完璧な人はいないと考えて総合点で見るようにしてください。

自分に対しても同じです。「100%完璧にこなさなきゃ自分はダメな人だ」と考えず、できないことがあって当たり前と受け止めるようにしましょう。

すべてを完璧にこなせる人はいません。もし完璧に見える人がいたとしても、それはそう見えているだけで誰でもダメな部分はあるのです。
ダメな部分も含めて人間関係を築いていくようにしましょう。

診察・カウンセリングを受ける

人を信じられない原因が病気にあると考えられる場合は、病院の診察や、カウンセリングを検討してみましょう。

心の病気は自然に回復するとは限りません。対処法を間違えると長引く場合もあります。

1人では考え込みすぎて、悩みが深くなる可能性もあるので、専門家の力を借りると良いでしょう。

医者やカウンセラーには守秘義務があるので、第三者に自分の悩みが漏れることはありません。
人には言いづらかった悩みも相談しやすいでしょう。

ただし、医者やカウンセラーといっても完璧な人間はいないため、どうしても相性の問題があります。
話しづらい、自分の話を聞いてくれていない気がするなど、相性が合わないと感じた場合は他の病院やカウンセリングを受けることを考えてみてくださいね。

人を信じられないのは少しずつ改善できる

人を信じられないと、孤独感が強まったり、周りとうまく付き合っていけなかったりと、問題が発生することもあります。

人間不信を克服したい場合は自分を見つめ直して原因を考え、1つずつできることから対処法を試してみましょう。
いきなり人を信じられるようになるのは難しいですが、時間を重ねることで信頼できる人ができるかもしれませんよ。