高校生でも一人暮らしできる!必要なものや費用、物件選びのポイント
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高校生の一人暮らしは、親権者の同意があれば可能です。
一人暮らしというと大学生や社会人のイメージが強く、高校生は珍しいですよね。
実際、家庭の事情や進学先の環境によって、実家から通学することが難しく、一人暮らししている高校生もいます。
高校生が一人暮らしをするには、どんなことに気をつければ良いのか、ポイントを紹介するのでぜひ参考にしてくださいね。
高校生でも一人暮らしはできる!
高校卒業後に大学進学や就職を機に一人暮らしするのが一般的ですが、高校生でも一人暮らしすることは可能です。
高校生が一人暮らしをする理由としては、進学先が実家から通えない場所にある場合や家庭の事情が挙げられます。
こういった特別な事情がある場合ではなく、ただの憧れだけだけで「一人暮らしをしたい!」と思っている場合は、実際に高校生から一人暮らしするのは難しいということを理解しておきましょう。
高校生の一人暮らしは親の許可や費用の工面などのハードルが高いほか、学校生活との両立や犯罪などトラブルに巻き込まれやすいといった問題があります。
特別な事情がない限り、高校生から一人暮らしを始める必要があるのか費用面などをシミュレーションして考えることが大切です。
高校生が一人暮らしできる条件
高校生の一人暮らしに必要な条件を、以下にまとめました。
- 親権者・後継人の同意を得られる
- 公立高校に通っていない
- 校則で禁止されていない
- 必要な費用を工面できる
- 高校生の一人暮らしOKの物件を見つける
- 家事や身の回りのことを自分で行えて、学業と両立できる
- 通学しやすい場所に住む
- 防犯面がしっかりしている物件を見つける
高校生が一人暮らししたい場合にまず確認したいのが、通う高校が「一人暮らしOKなのか」ということ。
まず、公立高校の場合は入学の必須条件に「高校に通う本人が保護者と同じ住所に住んでいる」ということを挙げている高校がほとんどです。また、私立高校の場合でも校則で禁止している場合もあります。
通う高校が一人暮らしOKだとしても、親の許可を得て必要な費用を工面してもらわなくてはいけません。
そこから高校生でも安全に暮らせて高校からも近い物件を探し、実際に一人暮らしが始まってからも身の回りのことを全て自分で行なって学業と両立させていかなくてはいけないのです。
通う学校が実家から遠い場合などを除いて、高校生で一人暮らしするのはかなりハードルが高いことだと言えるでしょう。
高校生が一人暮らしをするまでの流れ
紹介したとおり、高校生が一人暮らしするのは、なかなかハードルが高いです。
それでも一人暮らしする必要があるなら、以下のような流れで準備から進めていきましょう。
親の承諾を得る
高校生は物件の契約において親権者の同意が必要なので、一人暮らしをしたいなら絶対に親の承諾を得なくてはいけません。
また、高校生の一人暮らしは生活の比重のほとんどが学校生活になるので、金銭的な支援がとても重要になってきます。そういった意味でも親の同意は必要不可欠なのです。
「一人暮らしをしたい明確な理由」や「どれくらい費用が必要か」など、まず親と話し合うことが必要です。
学生向けの物件を探す
親の許可を得られたあとは、一人暮らしをする物件を探しましょう。
高校生の一人暮らしは、入居できるのが学生のみ・学生向けのサービスが充実した学生向け物件がおすすめです。
また、通う学校に学生寮がないかもチェックしておきしょう。学校で運営している学生寮だけでなく、民間が運営する提携の学生寮・色々な学校の生徒が共同で暮らしている学生寮もあります。
セキュリティ面でも安心で、一人暮らしよりも仲間がいて心強いのでおすすめです。
必要な費用を計算する
高校生の一人暮らしはどんなものにお金がかかるのか、初期費用と毎月かかる費用を計算してみましょう。
どれくらいかかるかを計算して、親に支援をお願いするなど費用を捻出しなくてはいけません。
必要なものをそろえる
家具や家電といった大型のものから、掃除用具や食器などの細かいものまで、新生活を始めるために短い期間で必要なものをそろえましょう。
引っ越しが多い時期だと、家電量販店やネット通販で「新生活応援パック」のように必要なものをセットで販売していることがあります。
家から持っていくもの、新しく買っておくもの、あとからでも良いものなどをリスト化しておきましょう。
引っ越し
高校生が一人暮らしをするために、最後に重要なのが引越し作業です。
物件やスケジュールが決まったら引越し業者に依頼しましょう。3〜4月は繁忙期にあたるので費用が高くなるほか、希望日に引越しするのが難しいこともあります。なるべく早く依頼することが大切ですよ。
また、高校生の一人暮らしは荷物もあまり多くないこともあるので、大物家電は新しいものを直接引っ越し先に届くようにすれば、引っ越し業者に依頼しなくても大丈夫かもしれません。
大型車を借りて荷物を運ベることもあるので、物量や距離によっては親にお願いするのも良いですね。
高校生が一人暮らしするのに必要なもの
どんなものが必要かジャンルに分けて紹介しますので、事前に何を購入すべきかチェックしましょう。
【家具・家電(最低限必要なもの)】
- カーテン
- テーブル
- 寝具
- 冷蔵庫
- 洗濯機
- 電子レンジ
- 照明
- エアコン
- 掃除機
- 電気ケトル
- 炊飯器
大型家具などは引越し後に新居に送ってもらうとして、引っ越してすぐ生活に困らないように必要なものはそろえ、すぐ届くように手配しましょう。
最初のうちは自炊しない場合やずっと自炊する予定がない人でも、レトルト食品を食べるときに電子レンジや電気ケトルは必要になります。
【最初はなくても良いけどあったら便利なもの】
- トースター
- テレビ
- 加湿器
- 除湿機
- 空気清浄機
慣れない環境での生活になるので、体調を崩さないように加湿器や空気清浄機もあると便利です。
また、高校生で一人暮らしをすると一人で部屋にいることが寂しくなってホームシックにならないよう、テレビもあると良いですね。
さらに日中は高校に通っているので夜洗濯することが多くなるほか、日中の雨対策や防犯の意味もあって室内干しが多くなる場合も。サーキュレーター付きの除湿機などで部屋干し準備もしておくと良いですね。
家具・家電をそろえるのが面倒な人は、家具付きの学生マンションを選ぶのもおすすめです。
高校生が一人暮らしするのにかかる費用
高校生が一人暮らしする場合、家具・家電にかかる費用のほか、賃貸契約に関わる初期費用(敷金礼金、家賃、保険関係など)、毎月の生活費が必要になります。
家賃が大体7万円ほどと想定して、おおまかな初期費用と生活費は以下のとおりです。
- 最初に必要な費用(家具家電・賃貸契約の初期費用・引越し費用)…50万円前後
- 毎月の生活費(家賃含む)…12〜16万円ほど
こちらはおおまかな試算です。引越し業者に依頼しなかったり、家にある家具や家電を持って行って費用がかからなかったりなど、人によって金額は大きく変わります。
おおまかな初期費用は家賃×4〜6ヶ月分+引越し費用くらいで想定しましょう。
それでは、それぞれ詳しく見ていきましょう。
家具・家電にかかる費用
必要最低限の家具をそろえるとしたら、どのくらいの費用がかかるのかを紹介します。
今回は、大人気の家具・インテリアショップ「ニトリ」で販売されている商品の価格で費用を紹介します。
- 冷蔵庫…2ドアのものは3〜7万円ほど
- 洗濯機…3〜7万円くらい
- 寝具…寝具のみは5千〜3万円ほど、ベッドを含めて5万円以内でも購入可能
- カーテン…カーテン・レースセットで5千円以内でも購入可能
- テーブル…簡易的なものであれば3千円ほど。1万円以内で購入可能
ニトリでは新生活に必要な家具・家電をセットで販売している場合もあるため、そういったものを買えばさらに費用を抑えることができるでしょう。
賃貸契約に関わる初期費用(敷金礼金、家賃、保険関係など)
家を契約する際に、必ずかかる初期費用にはどんなものがあるのか、どれくらいの費用がかかるのかをまとめて紹介します。
- 敷金…大体家賃1〜2ヶ月分で、前もって支払うお金。退去時の原状回復用の費用として充てられる。
- 礼金…大家さんにお礼として支払うお金。大体家賃1〜2ヶ月分で、返金されることはない。
- 家賃…毎月大家さんに支払うお金。これに加えてマンションやアパートの共有部分を管理するためにかかる費用である「共益費」がかかる。
- 仲介手数料…物件を契約する際に、不動産を通したときは紹介料が取られる。家賃半月分〜1ヶ月分+消費税。
- 火災保険料…火災や盗難などによる被害の損害を補償する保険。入居時に加入を求められることが多いです。
- 引越し費用…荷物の多さや距離によっても費用は変わりますが、おおむね3〜7万円ほど。3〜4月の繁忙期は倍になることも。
荷物が少なく業者に頼むほどでもないのであれば、家族に車で運んでもらうこともできます。
契約する物件によっては敷金も礼金も0といった場合もありますが、それ以外の費用は基本的にかかるものだと覚えておきましょう。
毎月の生活費
食費・水道光熱費など、1人暮らしだとどれくらいかかるのかを紹介します。
いわゆる光熱費とは、電気・ガス・水道の利用料のことです。今回は総務省総計局「家計調査 2021年」内の単身世帯の光熱費を参考に紹介します。
1ヶ月あたり | 1年間 | |
電気 | 5,482円 | 65,790円 |
ガス | 3,001円 | 36,014円 |
水道 | 2,248円 | 26,978円 |
他の光熱 | 651円 | 7,815円 |
光熱費合計 | 11,382円 | 136,597円 |
さらに、家賃と携帯電話料金、食費、交際費、医療費、美容室代なども必要になります。そのため、高校生の一人暮らしには最低でも毎月12〜16万円ほど必要になるでしょう。
【出典】
総務省総計局「家計調査 2021年」(2022年8月5日公表)
3番の「<品目分類>1世帯当たり年間の品目別支出金額」1か月当たりの平均額:同調査「単身世帯<用途分類>1世帯当たり1か月間の収入と支出」、1年間の平均額:同調査「単身世帯<品目分類>1世帯当たり年間の品目別支出金額(品目別支出金額及び購入頻度)」
高校生の一人暮らしに適した物件の選び方
高校生が安心して一人暮らしするには、どんな物件がいいでしょうか。
もっとも気をつけたいのは防犯面ですが、ほかにも気をつけたい点をまとめますので、参考にしてくださいね。
セキュリティ設備や防犯面
高校生の一人暮らしにはどんな物件がふさわしいのでしょうか。具体的にあったら良い設備は以下になります。
- オートロック
- 防犯カメラ設置
- 2階以上
- ドアのチェーン付き
- ダブルロック(鍵が2つ)
- モニター付きインターホン
- 常駐の管理人
- 宅配ボックス
防犯対策は1つだけあれば良いというわけではなく、念には念を入れることが大切です。
なるべくこの条件に当てはまる物件を選びましょう。
学生寮や学生向け物件は管理人が常駐していたり、高校生が安全に過ごせる対策がされている場合が多いので、まずはそういった物件を探してみると良いかもしれませんね。
学校へのアクセスの良さ
学校への距離が近いほうが、通学のストレスが減らせるので良いでしょう。
電車通学の場合は、朝の混み具合や乗り換えのしやすさも考慮して物件を選ぶと良いです。
また、学校への距離がなるべく近いほうが防犯対策にもなります。
周辺の環境
物件探しのときに、ついつい建物や部屋だけをみてしまいますが、近隣の住民や治安チェックは重要です。
気になる物件があったらなるべく朝と夜、平日と休日見に行きましょう。時間帯によっては、ガラッと印象も変わるので、昼間に静かで良い場所でも夜はうるさいなんてこともあります。
また、周辺にスーパーや薬局、コンビニ、病院などがあると高校生の一人暮らしでも快適に過ごせるでしょう。
高校生が一人暮らしするときの注意点
初めての一人暮らしをするときだけでも注意点は多いですが、未成年者の高校生となるとさらに気をつけなくてはいけない点が増えますよね。
具体的に、どんな部分に気をつけたら良いのか
防犯対策は万全に
高校生の一人暮らしの場合、物件選びは親も含めて防犯面がしっかりしていることを重視していることが多いです。
選ぶ段階だけでなく、引っ越しが完了してからも気を抜かずに、自分でもしっかりと防犯対策を徹底するようにしましょう。
- ピンポンが鳴っても相手の姿をモニターやドアスコープで確認するまで出ない
- ドアを開けるときはチェーンロックを閉めたまま
- カーテンは女性の一人暮らしっぽいかわいい柄ではなく、男性が好みそうなシンプルなものにする
- 鍵を開けたり、玄関を入るときは背後を必ず確認する
- ゴミ捨てなど短時間の外出でも鍵は開けっぱなしにしない
- 洗濯物はなるべく部屋干しに。外に干すなら男性ものの衣類と一緒に
- 玄関に防犯アイテムを常備しておく
- SNSに家周辺で撮った写真をあげない
また、後付けで防犯対策を強化できるアイテムもあります。大家さんに設置して良いのか確認して、OKだったら対策を増やしていきましょう。
▼ドアスコープカバー▼
▼サムターンカバー▼
▼補助錠▼
▼防犯ブザー▼
▼センサーライト▼
お金はしっかり管理する
当たり前ですが、仕送りでもアルバイト代でもお金をしっかり管理しないと生活できなくなってしまいます。
家賃や光熱費は口座引き落としにしていても、食費は都度自分で支払うことになりますよね。
高校生から一人暮らしを始めると、親のいないところで自由になった気持ちからつい好き使ってしまいがちです。
月に何にどれくらい使えるのか、予算を立てておくのがおすすめです。
アプリなどでも簡単に家計簿がつけられるので、自分で管理しておくと良いでしょう。
家族とこまめに連絡を取る
家族と離れて一人暮らしを始めてしばらく経つと、突然ホームシックになったり、悩みを抱え込んでしまったりすることがあります。
昼間は学校で友達と楽しく過ごしているのに、帰宅すると一人で寂しさのギャップを感じてしまうかもしれません。
家族も連絡がないと心配になるので、こまめに連絡をとってお互いの寂しさや心配を取り除いていきましょう。
普段から頻繁に連絡する習慣にしておけば、恥ずかしがる必要もなく、気軽にコミュニケーションが取れますよね。
たまり場にならないよう注意
高校生で一人暮らしをしていると、友達のたまり場になりやすいです。
親の目がないので、いくら騒いでも怒られることもなく、時間を気にせずにいられるのが良いところですが、それを理由に友達が入り浸ってしまうかもしれません。
自分の家なのに、友達がいつになっても帰ってくれないのは困りますよね。
あらかじめ時間を決めておくことや、連日はやめておくなどして、たまり場になってしまうことを防ぎましょう。
最初にルールを決めておかないと、どんどん怠惰になってしまうので、注意してくださいね。
高校生の一人暮らしは事前にしっかりとシミュレーションしよう!
初めての一人暮らし、特に高校生だとまだまだ分からないことが多く大変です。
学校の勉強だけでも大変なのに、今まで家族にやってもらっていた家事がプラスされたら、自分の時間がなくなってしまいますよね。
それでも、勉強やスポーツなどやりたいことをやるために、遠くの学校に通って一人暮らしするなら、集中できる環境づくりが大切です。
前もって、しっかりシミュレーションして実現可能か考えましょう。
一人暮らしでなくても、寮母さんがいる学生マンションや寮などもあります。むしろ寮であれば防犯面でも安心ですよね。
いろいろ買いそろえる時間がないという人は、家具家電付きの部屋もあるのでそちらもチェックしてみてくださいね。