自分の意見が言えないのはなぜ?原因・心理と改善方法を解説

自分の意見が言えないのはなぜ?原因・心理と改善方法を解説

目次開く

自分の意見が言えない人は少なくありません。言いたいことがあるのに言えないと困ることもあるでしょう。
自分の意見が言えないときは、原因を探り、改善方法を考えてみると良いですよ。
この記事では、自分の意見が言えない人の特徴や原因、発言できるようになるための対処法を紹介しています。

周りに自分の意見を言ってくれない人がいるときの対応方法も紹介しているので、参考にしてみてくださいね!

自分の意見が言えないのはなぜ?7つの原因・心理

自分の意見が言えないのはなぜ?7つの原因・理由

まずは、自分の意見が言えない原因や心理状態をチェックしてみましょう。

小さい頃から親の顔色を窺っていた

自分の意見が言えない原因は、小さい頃から親に叱られてばかりでなにを言っても敵わなかった、暴力をふるわれていたなどの家庭環境にあることも。

子どもは特に小さい頃だと保護者に逆らえず、怒られるくらいなら言うことを聞こう、自分の意見はしまっておこうと我慢しがちです。
また、保護者が過保護だったり、過干渉だったりした場合も、自分の意見を却下されて言うことを聞かせられることが多いです。

そういった経験の積み重ねが、だんだんと自分の意見を言えなくなってしまいます。

失敗や間違えるのが怖い

失敗や間違えるのが怖い

失敗するのが怖いという心理状態から、自分の意見が言えなくなることもあります。
意見を言って間違っていたら怒られたり、指摘や非難されたりするのが怖くて、何もも言えなくなってしまうのです。

相手に嫌われたくない

自分の意見が、相手にとって反対意見だった場合、嫌われる可能性を考えて言えなくなるケースもあります。
過去に反対意見を言って嫌われたり、バカにされたり、仲間外れにされたりした経験がある人は、それがトラウマになって「自分の意見を言って嫌われるのが怖い」という心理状態になっている可能性も考えられるのです。

自分の意見がわからない

自分の意見がわからない

「あなたはどう思ってる?」と言われたときに何も出てこないから、自分の意見が言えない人もいます。
自分の意見がわからなくなる原因として、ずっと周りに合わせてばかりだった、保護者からの過干渉で自分はどう思っているのか考えることがなかったなどがあります。

柔軟性が高い性格

周りに合わせて柔軟に考えて動く人も、自分の意見が言えない状態になりやすいです。
空気を読んで行動するため、自分の意見よりも相手の意見を尊重しすぎる性格が原因でしょう。
人に合わせる性格の人は、いざ、自分の意見を求められると、なにも思い浮かばなくなります。

自分に自信がない

自分に自信を持てず、周りに合わせたほうがいいと考えてしまう人も自分の意見が言えなくなります。
自分の発言にも自信がないため、「私の意見を言っても仕方ない」と思って周りの意見に合わせたり、なにも言わなくなってしまったりするのです。

面倒ごとを避けたい

面倒ごとを避けたい

大人しい性格の人や気が弱い人のなかには、面倒ごとを避けたいという心理から、自分の意見が言えない人がいます。
自分の発言から場が荒れてしまったり、責任が発生したりすると大変なため、あえて自分の意見を言わずに周りに流されるのです。

協調性が求められる空気

自分が意見を言わないことによって、場の空気が丸く収まると考えて、何も言えなくなる人もいます。
こういった人の場合、協調性を求められる場面で自分の意見を言うことで気まずくなったら嫌だという心理が働き、発言しないのです。
特に日本人は協調性を大切にする性格の人が多く、自分の意見を言って「空気が読めない」「輪を乱す」と周りから思われるのを避けたいと考えます。

自分の意見が言えないのは病気?

自分の意見が言えないのは病気?

頑張っても自分の意見が言えないとき、社交不安障害や発達障害の可能性も考えられます。

社交不安障害とは、自分に注目が集まっているときに強い不安を抱いたり、極度に上がってしまったりする傾向があります。
「余計なことを言ってしまったらどうしよう」「変なことを言ってしまわないだろうか」といった強い不安から、自分の意見が言えなくなるのです。

また、発達障害のなかにも自分の意見を言うのが苦手なケースがあり、コミュニケーションが上手くいかないことも。

しかし、自分の意見が言えないのは必ずしも上記のような障がいのせいとは限らないため、自己判断はしないようにしましょう。
気になる場合は、必ず専門機関で診てもらうようにしてください。

自分の意見が言えない人の5つの特徴

自分の意見が言えない人の5つの特徴

自分の意見が言えない人には、次のような特徴があります。

聞き役に徹している

自分の意見が言えない人は、自分から発言することはあまりありません。
話の聞き役に徹することが多いでしょう。

特に話し合い中は、自分の意見が言えないため、何も言わずに見守る姿勢を保ちます。
もし、自分の意見を求められたら、困ってしまうでしょう。

人の意見に同意することが多い

話し合い中に意見を求められた場合は、人の意見に同意することが多いのも、自分の意見が言えない人の特徴の一つです。
「○○さんの言うこともわかるなぁって」「××くんの意見もいいなと思う」というように、はっきりと同意するのではなく、曖昧な返事にすることもよくあるでしょう。

雑談中でも、好きなアイドルやドラマの感想などを話していても、自分の意見が言えず、友達の話に同意するだけになることも。

周りの顔色を窺っている

自分の意見が言えない人の特徴は、周りの顔色を見て動いていることです。

自分の発言で誰かが嫌な思いをしていたり、怒っていたり、嫌われたりしていないだろうかと気になって、周りの顔色ばかり窺ってしまいます。

人の影響を受けやすい

人の影響を受けやすいのも、自分の意見が言えない人の特徴だといえます。

「友達があのアイドルグループが好きだと言っていたから、私も好きになった」「家族が良いと勧めるから塾に入った」など、周りの言葉で動いてしまいがち。
誰かの考えに染まって、自分の意見を言っているようで、人の意見を拝借しているだけのときもあります。

言い返さない

自分の意見が言えない人は、周りから怒られたり、からかわれたりしても言い返せないという特徴があります。

理不尽なことで怒られたり、嫌なからかい方をされたりしたら、反発したり、それとなく「嫌だ」と思うことを伝えたりする人もいますが、自分の意見が言えない人は違います。
笑って受け流し、あとで1人、傷ついていることも多いです。

自分の意見が言えないとどうなる?

自分の意見が言えないとどうなる?

自分の意見が言えない人は、ストレスを抱えやすかったり、生きにくさを感じやすかったりします。

言いたことがあるのに自分の意見が言えないと、不本意ながら周りの意見に従うことになります。
本当は自分の意見は違うのに、何も言えずに人の意見に従うのはもやもやが溜まりますよね。
嫌なことを強要されたときは強いストレスを感じるでしょう。

自分の意見が言えないということは、自分はどうしたいのか相手に伝えられない、自分はどうしたらいいのかわからないということです。
そのため、生きにくさを感じて、ネガティブな考え方に偏りがちになったり、毎日が楽しくないと思うことも。

人と深い付き合いができず、孤独感を持ちやすく、心から信頼して悩みを相談する相手もいないかもしれません。

自分の意見を言うことは、自分らしく生きるのに必要な手段であったりもします。

自分の意見が言えるようになるには?8つの改善方法

自分の意見が言えるようになるには?8つの対処法

ここからは、自分の意見を言えるようになるための改善方法を紹介します。

「意見がない」のも意見の1つ

自分の意見が言えないとき、立派な意見を言わなくてはと気負いすぎる人は、肩の力を抜きましょう。
「Aさんと同意見」「わからない」と伝えるのも立派な意見です。

自分を良く見せようと思わなくて大丈夫。ありのままの自分の思いや意見を伝えるだけでいいので、まずは発言してみるのが大切です。

事実を話す

自分の意見が言えるように改善していきたいときは、今日起きた出来事など、意見ではなく「あったこと」を話してみましょう。
あったことを話すのは、自分の意見とは違うので話しやすいですよね。そうして発言することに慣れたら、少しずつあったことに「自分が思ったこと」を付け足して話してみてはいかがでしょうか。

相手の話をよく聞く

相手の話をよく聞く

自分の意見が言えないのを改善していく一歩として、相手の話をよく聞いて、知ることから始めてみましょう。
相手を知ることで「この発言をすればどんな反応が返ってくるか」がわかるので、言って良いことと悪いことの判断がつきます。
特に、仲の良い友達であれば自分の意見が言えるという人は、相手を知れば話しやすくなる可能性が高いです。

思っていることや考えていることを話す

相手に意見を伝えようと思うと気負いやすいので、思っていることや考えていることを相手に伝えるのを意識してみましょう。
グループ内で自分の意見を言うのが苦手と感じる人は、まずは少人数から話してみて、自分の意見が言えないのを改善していくのがおすすめです。

小さなことから意見を言ってみる

日常生活の中にも自分の意見は存在しています。たとえば「今日はイチゴ牛乳を飲みたい気分だな」「新しい筆記用具が欲しいな」などです。
どんなに小さなことでも大丈夫です。まず、言いやすいことから自分の意見を言う練習をして改善していきましょう。

毎日の記録をつける

毎日の記録をつける

自分の意見がわからない人は、毎日、日記をつけるのもおすすめです。今日あった出来事や感じたこと、感じたことを書くと、自分の意見を客観的に見られます。
人に見られるものではないので、素直な気持ちを書いて、自分の考え方を整理してみてくださいね。

完璧なことはないと知る

これまで自分の意見が言えなかった人が「正しい意見を言わないと」などと考えると追い詰められてしまいます。
意見が言えない性格を改善していくときは「間違ってもいい」と考えてみましょう。まずは自分の意見を伝えてみるのが大切です。

そもそも、完璧な意見を言える人はいません。皆、間違った意見でも気にせず発言しているので、肩の力を抜いて自分の意見を言ってみてくださいね。

心理カウンセリングを利用する

どうしても自分の意見や思いを言葉にできない場合は、専門家の心理カウンセリングを受けてみるのも一つの方法です。
心理カウンセリングには音楽や絵画といった療法があります。さまざまな療法を通して自分の気持ちと向き合って、自分がどう感じ、どう思っているかをわかるようになるでしょう。

自分の意見が言えない人との関わり方

自分の意見が言えない人が周りにいたら?

周りに自分の意見が言えない人がいる場合、どのように関わっていくのが良いか迷いますよね。

ここからは、周りにいる自分の意見が言えない人との関わり方を紹介します!
相手に合わせて、いろいろな方法を試してみてくださいね。

話を振る

自分の意見が言えない人がいたら、「あなたはどう思う?」「意見が聞きたい」と定期的に話を振ってみましょう。
意見を言う機会を増やして慣れさせてあげることによって、相手も自分の意見を伝えやすくなります。

話しやすい環境を整える

「これについてどう思う?」などとざっくりとした質問よりも選択肢がある「イエス」「ノー」で答えられるような簡単な質問だと、相手も返事をしやすいです。
もし、返答に困っているようであれば、簡単な質問からしてみましょう。

相手の話を遮らない・否定しない

相手の話を遮らない・否定しない

相手の話を聞くときは、評価や否定はせずただ共感して受け止めることに集中しましょう。
自分の意見が言えない人は特に、自分の発言後に否定や批判をされると萎縮して、その後なにも言えなくなってしまいます。
なので、まずは相手の話をしっかり受け止めることが大切です。

相手の話をよく聞く

日頃の会話から相手の話を最後までよく聞きましょう。話の腰を途中で折ると、自分の意見が言えない人はだんだん話しづらくなっていきます。
途中でなにか言いたいことが出てきても、とにかく最後まで聞き、それから発言すると良いですよ。
相手の意見を否定する形になるときは、一度「わかる」と共感してから、自分の意見を言うと、相手も萎縮せず安心できるでしょう。

相手の得意分野で質問する

好きなことや得意なことなど知識があるものは受け答えがしやすくなります。
自分の意見が言えない人と話すときはまず、相手がどんなことが好きで得意なのかを知りましょう。
会話をするときは、それに対して質問してあげると話が続きやすいです。
好きなことを話題にすることよって親しくなり、意見を言いやすくなります。

自分の意見が言えない性格を変えたい!小さなことから話してみよう

自分の意見が言えないと、周りとのコミュニケーションで困ることもあります。

なかなか自分の意見を言いづらいなと思ったときは、今回紹介した対処法で自分ができそうなから取り組んでみてくださいね。
小さなことからで良いので、少しずつ自分を変えていきましょう!